なくすことのできないムダ––漢字変換の手間––
- 弓長金参
- 2023年5月13日
- 読了時間: 2分
更新日:2025年8月22日
“翻訳者は外国語をマスターしているから、辞書は不要”と思われがちですが、違います。
翻訳者はいつも言葉を調べています。

医療の専門書などは専門用語のオンパレードで、日本語で書かれても理解が難しいものです。
翻訳する原稿もまたしかり。翻訳作業と並行して言葉の調査も必要です。
多くの場合、少なくとも数割ほどは調査に費やします。
多くの翻訳者は各種愛用する辞書を活用していますが、やはり一番活躍するのは「Google検索」と言えます。

調査するとき検索らんに中国語を入れ検索しますが、ここで中国語特有の問題がよく発生します。
中国語はご存じのとおり「漢字」を使います。一方で日本語も漢字を使います。
中国各地にある近代中国の父・孫文を記念した「中山(ちゅうざん)公園」を例に説明をします。
検索らんに中山公園と入れ、検索すると、日本にある「中山(なかやま)公園」が検索されます。
そのため検索らんに「中山公園 中国」や「中山公園 北京」など、言葉を足して検索することが多く、ひと手間かかってしまいます。

中国の人名や地名などを日訳するときも、時間がかかります。
北京や上海などメジャーな地名はOKですが、そうでない場合、問題があります。

例えば北京市にある「阜成門」を記入するとき、“ふせいもん”と打ち込み、漢字変換しても漢字が出てきません。
“阜”“成”“門”と個別に漢字変換しなければなりません。中国の人名も同様です。これにはかなり時間がかかります。
頻出単語であれば単語登録をしますが、残念ながら1、2回しか出てこない単語であれば、単語登録自体に時間がかかりますから、それもできません。
漢字を使う日中両国の言語特性から発生するムダですが、仕方ありません。


