悩みの種:固有名詞の訳し方のあれこれ
- 弓長金参
- 2025年10月18日
- 読了時間: 2分
翻訳の悩みの種に固有名詞の訳し方があります。
代表例が企業名です。
中国語で株式会社は「股份有限公司」といいます。たとえば中国語の原文に「北京第一設備股份有限公司」とあれば、「北京第一設備株式会社」ではなく「北京第一設備股份有限公司」と固有名詞どおりに訳すのが原則です。

条文などは文言に依りまちまちです。
「法定語文条例」など日本語でも伝わるものは、シンプルにそのまま日本の漢字に置き換えますが、「広播電影電視管理条例」など日本人読者に伝わらないものは、「ラジオ映画テレビ管理条例」と必要に応じて各単語の意味を訳します。
日本語の原文を中国語に訳すときは、これと逆パターンで処理をすることが多いです。
日本の企業名などで多いカタカナや英語表記は、どうするのでしょうか。
「ソニー」など世界的に知られている社名は、中国語で「索尼」と音訳の当て字が定訳としてあります。定訳があればそれに則りましょう。
では、島根県にある地元の食や文化を紹介する施設「カラコロ工房」はどうでしょう。
「カラコロ」は下駄の響く音が由来で、日本語だからこそ通じます。「下駄の響く音工房」と訳すと冗長です。
こういう場合、「KARAKORO工房」とローマ字表記にすることが多くあります。
同様に、昨今、日本人の名前に多くある「さくら」「すみれ」などのひらがな名の場合も、以前は「桜」「菫」と一般的な漢字で訳すこともありましたが、「Sakura」「Sumire」とローマ字表記にすることが増えています。


