白兎神社:鳥取県鳥取市
- 弓長金参
- 7月25日
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こぢんまりとしてひっそりと佇んだ社殿に、其処彼処にかわいらしいウサギのオブジェを飾った、現代風の雰囲気をまとう一風変わった神社です。
しかし、その由緒を紐解くと、日本人にはお馴染みのある故事の舞台でもあります。
現存する日本最古の書物『古事記』にある、「因幡の白兎」の白ウサギをご神体にした神社です。

「淤岐ノ島」に棲んでいた白ウサギが、鰐(わに:サメのこと)をだまして海を渡り因幡国(鳥取県)に向かいます。しかし、着く直前にだまされたと気づいた鰐に毛をむしられ、傷つきながら浜辺に倒れ込みました。白ウサギが痛さでうめいていたとき、通りがかった大国主命に助けられるストーリーです。
現在の社殿は安永2年(1773)や明治29年(1890)に再建されましたが、白兎神社自体は古代から存在しました。
境内には、白ウサギが傷ついた体を洗ったと伝わる「不増不減池」があります。雨が降っても降らなくても池の水位が一定のため、このように命名されました。
神社前の「白兎海岸」は、白ウサギが漂着したと伝わる場所です。

だれもが知るこの白ウサギの故事ですが、実は史実を寓話化したとの説もあります。
古代日本、当地を治めていた豪族「白兎」氏が、海賊団の「鰐(和邇(わに)ともいう)」と淤岐ノ島で合戦をし、白兎氏の族長が負傷した史実が故事になったとのことです。
神話は史実を投影しているとよくいいますが、古の時代、白兎氏の族長を称え、この神社のご神体として祀ったのかもしれません。


