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消臭を忘れずに:漢詩の和臭

執筆者の写真: 弓長金参
弓長金参
8月16日
読了時間: 2分

中国語や中国文化と切り離せない文学といえば、「漢詩」です。

漢詩を詩作する上でいくつも注意点がありますが、今回は初心者が陥りやすい「和臭」について述べます。


その前に、そもそも漢詩とはなんでしょうか。

“漢字”で作る“詩”と認識しているのであれば、和臭のワナにはまります。

漢詩とは“漢のことば”で作る“詩”、つまり、“中国語”で作る“詩”です。

深掘りすると、“古代中国語”で作る“詩”になります。

これに日本文化や日本語らしさが、悪い意味で出ている詩句を「和臭」といいます。


ご存じのように漢字は「表意文字」です。

漢字は大変便利な文字で、漢字に馴染みのある日本人は、即興で「造語」ができます。

初心者が自由に漢詩を詩作すると、どうしても“せっかくなのであの想い出を漢詩にしよう”と、脳裏に色濃く残るイベントを詩題にしがちです。

たとえば、東京への旅で見上げた東京タワーや、夏の夜を彩ったロックフェステバルなどです。

「東京タワー」イコール「東京塔」、「ロックフェステバル」イコール「歌謡宴」などと、自然と「和製漢字」を造語できますが、当然、和製漢字を漢詩に使用することはNGです。


漢詩とは古代中国語で作る詩ですから、初心者が近現代に関することを詠うのは避けた方が無難です。

一見、日中共通文化と思われる、もしくは古くからある文化風習の詩題も、中国古来の文化であるか、きちんと下調べしましょう。

子どもの七五三の祝い、喜寿や米寿などの祝いは日本独自の文化ですから、これもそのまま漢詩の詩句にしてはいけません。


初心者は無難なテーマで詩作しましょう。

たとえば、初春の時期、郊外を散策して芽吹いた草花のうつくしさの詩題などです。多少物足りなくても、日中や古今に関わらない四季のうつくしさを愛でる詩題からスタートすることをお勧めします。

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